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顔のたるみの原因は表情筋にある? 引き締める方法とは
顔のたるみの原因は表情筋にある? 引き締める方法とは

顔のたるみの要因は老化以外にも?

顔のたるみの原因といえば、加齢によるものだと思っている方が多いかと思います。
加齢もたるみの要因のひとつではありますが、その他にもいくつかの要因があります。

表情の癖

人によって歩き方や話し方などに癖があるように、表情筋の使い方にも癖があります。
「たるみが気になる」という悩みを持つ方の多くは、「たるませるような」表情筋の使い方をしています。
これは、表情筋の使い方の癖=「顔癖」です。

あなたは自分の顔のたるみをどのようにして認識していますか?洗顔するときの洗面台、化粧直しの手鏡、外出先のショーウィンドー、通勤電車の窓、SNSの写真など···。「何かに映しだされた自分」でしか認識できないのが現状ではないでしょうか。
では自分の本当の日常の顔は、他の人からどのように見られているのでしょう。実は「何かに映し出された自分」では中々見えない「他人からみられる動く自分」、つまり日常の表情動作(表情作り)にたるみの要因となるポイントが隠されているのです。
誰かと話している時や、感情が動いた時に何気なくやっている表情筋の動き「顔癖」が、たるみの原因です。

例えば、眩しい時や小さい文字を見る時、眉間に力を入れる癖のある方は皺眉筋(しゅうびきん)という眉の上の筋肉や眼輪筋(がんりんきん)という目の周りにある筋肉を、目頭や眉頭の方向に力を入れて動かしています。嫌な感情を抱いた時はまだしも、美味しいものを食べた時にでさえ眉間に力を入れる方がいます。
その表情が癖になっている場合には、その筋肉が継続的に緊張している状態になるため、筋肉は大きくなります。筋肉が大きくなると、眉毛の上にある皮膚は下側に引っ張られるため、額の皮膚は下がり、まぶたの皮膚も下がってしまいます。その結果、目や額周辺の皮膚がたるんでしまいます。

頬やあご周りの筋肉は、口の動かし方や笑い方の癖、歯並びによっても人それぞれ筋肉の使い方や衰え方が違ってきます。たるみの原因となる頬周辺の主な筋肉は、あご関節から口角にかけて伸びている大頬骨筋(だいきょうこつきん)と小頬骨筋(しょうきょうこつきん)、咬筋(こうきん)や側頭筋(そくとうきん)などです。老化による筋肉の緩みの他に、食いしばりや歯ぎしり、ストレスによる側頭部の緊張などによって、皮膚に血液を送る毛細血管の血流が悪くなります。血流が悪くなることで、皮膚のたるみにもつながるのです。

口を動かすためにあるドーナッツ状の筋肉は「口輪筋(こうりんきん)」呼ばれています。下唇を動かす筋肉はオトガイ筋、上唇を動かす筋肉は上唇挙筋(じょうしんきょきん)といいます。これらの筋肉が連動して口の周りの表情を作っているのです。
例えば、下唇を下げる表情の癖がある方は、連動している筋肉も下に引っ張られるため、ほうれい線が下がりマリオネットラインができやすくなります。

さらに、無表情の時も注意が必要です。あなたの口の中で舌はどの位置にありますか?無意識に行っている舌の使い方が、たるみの原因になっているかもしれません。

表情・しぐさの癖 筋肉
眉間に力を入れる癖 皺眉筋・眼輪
口の動かし方や笑い方の癖 頬骨筋・小頬骨筋・咬筋・側頭筋
下唇を下げる表情の癖 口輪筋・オトガイ筋・上唇挙筋

表情筋の衰え

年齢を重ねると筋力は徐々に衰えていきますが、それは顔の筋肉も同じです。加齢や日常的な表情癖による筋肉のコリや、緩みが顔のたるみにつながります。しかも、筋肉は使う頻度が少なければ少ないほど衰えやすくなってしまいます。
顔にある筋肉は、表情筋と呼ばれている通り、感情や心の働きを表現するための筋肉です。たるみやしわの大きな原因は老化による筋肉の衰えですが、普段から一部の筋肉しか使っていない、全く動かさない筋肉があることにより、年齢に関係なく、たるみやしわが目立つこともあります。

睡眠不足

顔のたるみの直接的要因は表情筋や皮膚の衰えですが、間接的な原因もいくつかあります。
その主な原因のひとつが、睡眠不足です。
夜にしっかりと睡眠をとることで成長ホルモンが分泌され、肌の細胞の新陳代謝を促します。
しかし、睡眠不足だとこのホルモンの分泌量が低下して、代謝の力が衰えてきてしまいます。
成長ホルモンの分泌量が最も盛んだといわれている22時~2時までの4時間(美肌のゴールデンタイムと呼ばれています)にどれだけ質の良い睡眠をとるかが顔のたるみを予防する鍵となるといっても過言ではありません。ところが、現代では夜型の人が増加し、大人の場合は特にその傾向が見られます。

肩こり

最近テレワークやリモートワークが多くなり、肩こりに悩む方も増えているのではないでしょうか。
肩こりは、筋肉の緊張や血行が悪いことで起こります。一度肩こりになると、肩の筋肉はかたまりやすくなり、次第に顔の筋肉が肩の方に引っ張られるようになります。また、首回りの血行が悪いと顔の老廃物や水分が溜まりやすくなるため、むくみやすくなります。むくむことで顔が重くなり、顔の筋肉が下に引っ張られることで、顔のたるみにつながります。

栄養不足

生活が不規則になったり、食事が偏ったりすることで、消化・吸収する力が弱まり体内に栄養を取り込みにくくなります。また体内に栄養を吸収できたとしても、栄養の偏りがあるため血流が悪くなり、その栄養が全身に行き渡らなくなってしまいます。その結果、肌の健康状態が悪化してしまい、たるみの原因につながります。
また現代人の食生活においては、摂取カロリーは足りているのに、栄養素が不足して身体の不調や顔に悪影響を及ぼす「新型栄養失調」のケースが頻繁に見られます。たるみ改善には女性が不足しがちなたんぱく質・ビタミン・ミネラルをバランスよく摂取することが大切です。

たるみを解消するには?

たるみの原因についていくつか紹介してきましたが、実際にたるみを予防・解消するためにはどうしたらいいのでしょうか。解消するための方法について紹介します。

表情の癖を把握する

先に述べた「眉間に力を入れる癖」や「口の動かし方や笑い方の癖」、「下唇を下げる癖」など…
知らず知らずのうちに身についてしまった顔癖。気になるたるみに早めに対処するためにも、まず自分の顔癖を把握することが大切です。

表情筋のトレーニングを取り入れる

顔を引き締めるには、表情筋トレーニングで筋肉を鍛えたり、血行を促進したりすることが効果的。
顔のたるみと関係の深い表情筋について、後ほど紹介します。

質の良い睡眠をとる

睡眠は単に眠ればいいわけではなく、「質の良い睡眠」をとることが大切です。
身体の機能を調整している自律神経には、交感神経と副交感神経がありそれぞれ異なる働きをしています。
昼間の活動や、ストレスを感じている時には交感神経が働き、夜の睡眠中やくつろいでいるときには副交感神経がストレスを修復するよう働いてくれます。

人は寝ている時に、1.5時間サイクルで深いノンレム睡眠と浅いレム睡眠を繰り返しています。ノンレム睡眠の中でも深い睡眠の時間帯があり、最も多く成長ホルモンが分泌されるのがこの時間帯です。
深い睡眠は眠りについてノンレム睡眠に入ってから30分前後で始まり、さらに1.5時間サイクルの第一回目が最も深いといわれています。私たちは体温が下がっていくときに深い眠りを得やすいのですが、『その時間帯は、入眠から3~4時間と言われています。』
『この3〜4時間が』成長ホルモンの分泌が最も盛んなことから、「肌のゴールデンタイム」と呼ばれています。成長ホルモンの分泌を促進させ、新陳代謝を高めていくためには「質の良い睡眠」ができる環境や状態を整えることが大切になってきます。

顔のたるみと関係の深い表情筋

目もとのたるみは「眼輪筋」

目もとのたるみは「眼輪筋(がんりんきん)」が関係しています。
この筋肉は目の周りにある筋肉で、まぶたを開閉する働きや涙を集める働きがあります。眼輪筋が衰えると、目の周りのハリがなくなってしまい下まぶたがたるんでしまいます。そうなると「まぶたが腫れぼったい」「目尻が下がっている」「目が小さい」などといった暗い印象に。

口もとのたるみは「大頬骨筋」・「小頬骨筋」

口もとのたるみは、「大頬骨筋(だいきょうこつきん)」と「小頬骨筋(しょうきょうこつきん)」という2つの筋肉が関係しています。
この2つの筋肉は頬にある筋肉で、大頬骨筋(だいきょうこつきん)は口角からこめかみにかけてつながっている筋肉です。口角をグッと強く、頬の方向へ引き上げる働きがあります。この大頬骨筋(だいきょうこつきん)のおかげで、口を大きく開けたり、大きく笑うことができます。

小頬骨筋(しょうきょうこつきん)は口角よりも若干上唇の中心寄りの付近から、こめかみに向かってのびている筋肉です。口もとを斜め上に引き上げる働きがあり、 さまざまな表情や綺麗な笑顔を作るための重要な役割を担っている筋肉です。
口を大きく開ける時も、この2つの表情筋が関わっています。この2つの筋肉が衰えてしまうと、頬のたるみをまねき、ほうれい線、マリオネットラインなどの原因になりかねません。

たるみ解消のための表情筋トレーニング方法

では、早速トレーニングを行ってみましょう。

目もとのたるみ解消トレーニング

目の印象は、顔全体の印象にかなり影響してきます。
目もとの悩みは、目の周りにある眼輪筋(がんりんきん)が衰えることやスマホなどの使いすぎで眼輪筋(がんりんきん)が酷使されていることによって引き起こされます。若々しい目もとを取り戻すためには、使いすぎた筋肉をほぐし、鍛えることが重要です。

目もとのトレーニング方法については、こちらをご覧ください。

「目もとは眼輪筋が重要? 表情筋トレーニングをご紹介」

口もとのたるみ解消トレーニング

口もとの悩みは「大頬骨筋(だいきょうこつきん)」と「小頬骨筋(しょうきょうこつきん)」の衰えが要因となる場合が多く、笑顔の悩みにも直結しています。

この2つの筋肉をトレーニングする方法についてご紹介します。
口角からこめかみにかけてのびる、表情筋の中でも特に大きな「大頬骨筋(だいきょうこつきん)」、上唇からこめかみに向かってのびる、口もとを斜め上に引き上げる「小頬骨筋(しょうきょうこつきん)」を鍛え、頬の周りをリフトアップしましょう。

①上の歯を8~10本出して口角を上げてスマイルを作ります

②そのまま口を開け、スマイルをキープしたまま「大頬骨筋(だいきょうこつきん)トレ」10~20秒

③スマイルのアゴの形をキープしたまま「ホ」の唇の形にする「小頬骨筋(しょうきょうこつきん)トレ」10~20秒

④ ①と②をセットで鏡を見ながら3セットを目安に行います。

トレーニング以外の解消方法はある?

「動かすのが難しい」や「動かして変に皺になりたくない」という方には、表情筋のセルフトレーニング以外のたるみの解消方法として、EMS(電気刺激を与えて筋肉を動かす技術)で鍛える方法もあります。EMSは電気刺激によって筋肉を繰り返し収縮させることで、トレーニングと同等の効果を得ることができます。
顔の筋肉を持ち上げる、鍛える、休ませるといった3つの異なるアプローチがあるEMSを使用することで、表情筋を鍛えることが可能です。EMS機器を使って表情筋を鍛える場合も同様に毎日続けていくことが大切です。

表情筋とEMSの関係性について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

「体の筋トレに使われるEMS。表情筋も鍛えられる?」

表情筋を鍛えてたるみを解消しハリのある表情に

筋肉を正しい方向に動かすことで、もたついていた頬のラインがキュッと引き上がります。
引き上がることでしわになる原因のもたつきが解消され、しわという「溝」に入ってしまっていたファンデーションの悩みも解消できます。

また、口もとや目もとの緊張感が失われがちになる無表情は表情筋のたるみにつながります。
マスクを着けているときも目ヂカラを意識するようにしましょう。さらに、口角を上げた笑顔を忘れず表情筋を意識的に動かすことが大切です。日々表情筋をトレーニングすることで、マスクをしている状態でも目もとがやわらかい印象になり、好感度アップにつながります。