INTERVIEWINTERVIEW

専門家インタビュー vol.4

美容と健康のカギは、
意識して口もとを
動かすこと。
自信の表情もここから。
美容と健康のカギは、
意識して口もとを
動かすこと。
自信の表情も
ここから。

内田佳代 写真内田佳代 写真

PROFILE

内田 佳代Kayo Uchida

歯科衛生士・表情筋トレーナー
「噛むこと」を意識させる、歯科衛生士ならではの表情筋エクササイズ、口もとからの美を提案し、全国各地で講演・セミナー開催。ミスユニバース地方大会セミナー担当。NHK「きれいの魔法」など美容番組・雑誌等へ多数出演。表情筋エクササイズDVD「笑顔づくり編」「スッキリ小顔編」も好評。

この1年、顔まわりに変化を感じる人が増えています。
この1年、顔まわりに
変化を感じる人が増えています。

家で過ごす時間が増えて1年あまり。「人と会わなくなって笑わないせいか表情がこわばる」「マスクだと口呼吸になりがちで気づけば口もとが緩んでいる」といった声をよく耳にします。手や足と同じように、顔の筋肉も使わなければ動かしにくくなると気づいた人が多いのではないでしょうか。

顔の3種類の筋肉
顔の3種類の筋肉

ちょっと硬い話ですが、私たちの顔には大きく分けて3種類の筋肉があります。主に食事に使う咀嚼(そしゃく)筋、飲み込む際に使う舌まわりの筋肉、笑ったり怒ったりの表情をつくる表情筋。これらが衰えるとどうなるでしょうか。美容面でいえば、咀嚼筋が衰えると目もとや頬がたるみ、特にほうれい線が深く刻まれることになり、舌の筋肉なら二重あごやフェイスラインのたるみに、表情筋なら全体のたるみにつながるうえ、表情も硬くなっていくことになります。なかでも20以上もの小さな筋肉からなっている表情筋は、影響も広範囲にわたります。

さらに顔の筋肉の衰えはQOL(生活の質)にも深く関わってきます。舌の筋肉が衰えれば滑舌が悪くなるうえに、飲み込む力が弱まって誤嚥しやすくなるんですね。でも逆に、よく噛み、咀嚼回数を増やすことで脳への血流量が増え、認知症の予防につながることがわかってきています。

顔の筋肉を衰えさせない秘訣は、普段の生活の中に。
顔の筋肉を衰えさせない秘訣は、
普段の生活の中に。

食事のときにしっかり噛むだけでも、
顔の筋肉にはよい効果が。

「美容面でも健康面でも、顔の筋肉を衰えさせないことが大事」と言われても、今まであまり意識してこなかったこともあって、どうしていいかわからない人が大多数ではないでしょうか。実は、意外なほど容易な解決策があります。顔の筋肉は、他の体幹部の筋肉とは違って太い筋繊維ではないため、腹筋のように短期間で鍛えることは難しいもの。その一方で、毎日の生活の中で意識するだけでしっかり動くようにできるのです。

例えば歌う、電話やビデオ通話などで積極的におしゃべりする、食事のときにしっかり噛む。これだけでも顔の筋肉は変わっていきます。なぜかといえば、口もとを動かせば顔の筋肉の約8割が動くからです。

顔の筋肉を整えたら、美しい表情・なりたい表情へ。
顔の筋肉を整えたら、
美しい表情・なりたい表情へ。

歌い、話し、よく噛む生活を続けることで、顔の筋肉はよく動くようになり、表情のこわばりやゆるみも改善されていきます。ただ、表情筋がよく動く=表情に自信が持てるというわけではありません。試しに、鏡を見ながら笑顔をつくってみてください。美しい笑顔の基本は、口角が左右均等に上がって口の形が三日月形になっていることと、上の歯だけがしっかり見えていることですが、できているでしょうか。そう、表情には一人一人クセがあるのです。

美しい笑顔の形
美しい笑顔の形

「表情に自信がなくて笑えない」といった相談をよく受けますが、自信のある表情づくりには、表情筋をはじめとする顔の筋肉をよく動くようにしたうえで、このクセを、なりたい表情に合わせてチューニングするプロセスが欠かせません。

具体的には、自分が美しいと思う表情、なりたい表情をしっかりイメージし、できれば見本となる写真を用意。鏡を見ながら、それと異なる動かしにくい部分がスムーズに動くようにトレーニングを繰り返しましょう。毎日、ほんの数分でもいいので、鏡に向き合い、トレーニングをすることで、思い描く美しい表情、なりたい表情にきっとたどり着けます。

美容面も健康面も、口もとを意識した生活で成果は確実に上がります。そうして一人でも多くの人が、より自信に満ちたQOLの高い日々を過ごしていってほしいと願っています。