表情筋研究所

YA-MAN ヤーマン

research研究

2024.10.24

たるみに効く新技術?!「CERTEC®」論文発表会 後編

こんにちは。
前回に引き続き、「CERTEC®(サーテック)」論文発表会についてお送りします。
後編は、共同で臨床研究を進めてくださっている東京大学大学院 医学系研究科 皮膚科学 の佐藤教授と吉崎特任准教授、そしてヤーマン山﨑貴三代によるトークセッションが行われました!
“なぜヤーマンと共同で研究しているのか”、“なぜ美顔器に注目しているのか”など、論文や研究に関する気になることをひも解いていきます。

トークセッションはそもそも「東京大学の先生方がなぜ美容を研究しているのか?」という誰しも気になる疑問から始まりました。

研究を“美容“の領域に広げた理由について

佐藤教授は、長年難病の「強皮症」を専門に研究されてきましたが、一般の方にも喜ばれる研究はないかと探ったところ、ニーズが高まる美容の領域に着目したと言います。特に美容の領域において、科学的なエビデンスを提示することで一般の方が自分に合った方法を選びやすくしていきたいと、今後の研究成果の活用法について説明しました。確かに、美容機器は技術の名前も初めて聞くものが多かったり、「本当に効果が出るのかな…」と心配になったりするからこそ、エビデンスがあると安心します!
加えて吉崎特任准教授は、美容を研究し正しいエビデンスを積み重ねていくことは、人々の活力を高めることであるとしました。また美容に対する関心が高まり、“皮膚は健康を写す鏡”という認識が広まれば、“肌の調子から健康を考える”という人の行動変容につながるのではないかという考えを語っていただきました。思い返してみると、季節の変わり目やストレスなど体調を崩しやすいタイミングで肌が荒れたりします。お肌の調子を気にする人が増えれば、早めに休んだり病院に行ったりと、大きな病気を予防できるかもしれません。

論文が掲載された学術誌について、掲載された意義について

アメリカの学術誌に論文が掲載されることはどれほど意義があることなのでしょうか?
今回の論文が掲載された学術誌について、掲載された意義を吉崎特任准教授が解説してくださいました。

「Journal of Cosmetic Dermatology」とは「美容皮膚科学」にフォーカスした貴重な学術誌。学術誌には査読がないと掲載されません。査読とは世界的な研究者がチェックを重ねることで、掲載されるのは最後まで理論的に打ち勝ったもののみだそうです。また、「今回、本研究が掲載されたということは世界的に見ても希少で貴重な研究成果」と強調したうえで、「家庭用美顔器に用いられる技術を、皮膚の専門家である東大皮膚科が臨床研究を行った」こともポイントだとか。今回の論文はオープンアクセスにされているため、今後の美容業界に非常に大きな影響を与えていきそうです。

ヤーマンと共同研究を始めた理由について

話はさらにヤーマンと共同研究を始めた理由へと続きます。佐藤教授は「ヤーマンはもともと精密機器のメーカーであり技術志向の会社という点で信頼が持てると感じたためパートナーに選んだ」とおっしゃいました。また、皮膚科学という分野では、医学と工学の融合が重要で、美容領域で珍しくそれを実現していたヤーマンだからこそ共同研究を提案してくださったそうです。

ヤーマンと共同研究を進めての感触

吉崎特任准教授は、精密機器メーカーのバックボーンを持つヤーマンを見学した感想として「工学部のようだった」と振り返ります。現在は「お互いの皮膚科学と電子工学の知見を持ち寄って対等に研究ができている」とし、「ヤーマンは工学的な知見を多く持ち、研究に必要な医学的知見を盛り込んだ試作品を要望に合わせてスピーディに作れる企業」という感想をいただきました。ヤーマンの技術志向な特性と研究室の皮膚科学の知見の融合、これはスピーディに研究が進みそうです。


通常は強皮症という難病の研究をされている東大皮膚科の先生方ですが、今回は一般の方を対象にした臨床試験を行われました。その感触についてもお話いただきました。

普段とは違う方を相手とする臨床試験を進めての感想

臨床研究に参加していただいた方々から「外に行くのが楽しみになった」とおっしゃっていただけたことが嬉しかったと吉崎特任准教授。加えて、冒頭でも述べた、「美容によって肌の状態を良くすることが世の中に対して良い影響を与え、皮膚から内臓を含めた全身にアプローチできるということを確信した良いきっかけになった」と感想を述べました。

先生の研究室では「リバースエイジング」という研究テーマを掲げています。「若返り?」と気になるところですが、佐藤教授によると、「リバースエイジング」とはコツコツと積み重ねをしてなしえていくもののようです。

「リバースエイジング」の可能性について

佐藤教授によると、元には戻せないという認識があった“老化”が近年、理論的には治療できるものになったそう。こうした研究を背景に「リバースエイジング」の概念が登場したと言います。
巻き戻す方法としては2つあり、1つ目は「老化細胞から出る有害物質を早く排出させるということ」。リンパ流の流れを良くすれば、できるだけ早く老化物質が排出できるので、今回の「CERTEC®」を利用して血流促進が可能になるとその効果が期待できるとのこと。
2つ目は「皮膚の細胞の生まれ変わりを早くすること」。美顔器を使うことで血流改善・新陳代謝を上げられるため、その効果が期待できるそうです。最後に「これらを実現できればリバースエイジングを可能にできると考えられる」との見解が語られました。

ではその「リバースエイジング」、家庭用美顔器は何ができるのでしょう。佐藤教授が続けます。

「リバースエイジング」について家庭用美顔器ができること

佐藤教授は、家庭用美顔器によって、皮膚の血流改善や新陳代謝が良くなれば老化細胞から出る有害な物質や老化細胞を取り除き、その結果リバースエイジングを実現できると述べたうえで、家庭用美顔器のメリットを「継続して毎日使い続けられること」としました。ご家庭で若返りが叶えられる可能性があるということで、まさに人々の活力となっていきそうな研究結果ですね。

家庭用美顔器の役割について

最後に、家庭用美顔器の役割について吉崎特任准教授はこうまとめました。
美容技術は「電気エネルギーで皮膚に作用するので、化粧品とは次元の違うアプローチをすることができる」ものであり、「CERTEC®」の臨床結果は継続使用の有用性を確信し、リバースエイジングを実証する新たな一歩となったと今回の研究を総括しました。
ヤーマン山﨑は「美顔器でのケアは“貯金”のようなもの」と例え、改めて使い続けられる機器、習慣化はヤーマンの課題の一つであると述べました。そしてこの共同研究で未知の可能性の扉を開けていきたいとトークセッションを締めくくりました。

「CERTEC®」論文発表会、後編。いかがだったでしょうか。美容の領域で「若返り」を叶えられる可能性を秘めている新技術「CERTEC®」。なんだかとてもワクワクする話でした。「若返り」が叶うということは、どの年代の方にとっても美顔器を使い始めることは遅くないということになります。今後の研究にも期待しつつ、ぜひ一度「CERTEC®」をご体感してみてはいかがでしょうか。

トークセッションの様子をYouTubeにて公開中

こちらのトークセッションの様子はヤーマン公式YouTubeアカウントにて公開中です。
ご興味のある方はぜひご覧ください!
ヤーマン公式YouTubeアカウント 『表情筋研究所』

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